Iさんより 富士見中学校進学
私は小学4年生の冬前に鼎に入塾しました。2才年上の姉が、中学受験をしているということもあり、中学受験をしました。
5年生の中頃までは同じ小学校の子が遊んでいるのを見て、うらやましくて、ついつい遊ぼうとしてしまうこともありました。けれども、5年生の冬頃になると、6年生の方々ががんばっているのを見て、「自分もあんな風になりたい!」と思い、気合いがわいてきました。
しかし、6年生の授業が始まった3月頃からコロナがはやりはじめ、授業がなかったので、なまけるようになってしまいました。
そして、とうとう8月になり、夏期講習が始まって、ようやく「このままじゃダメだ!」と思うようになりました。そのまま2ヶ月が過ぎて、10月になり、サピオープンを受けました。そしてなんと、国語の順位が最下位から2番目というとてつもない結果になり、自分がいやになることがありました。
そうして1月になり、埼玉受験が始まりました。10日、18日の栄東は、算数がうまくいかずに不合格になり、「これじゃあ第1志望の吉女も不合格になってしまう」と、不安がおしよせました。
2月になり、本番がやってきて、「国語はできたりできなかったりするからだいじょうぶかなぁ」、「社会はちゃんとできるかな?」などと不安ときん張でいっぱいになりました。
2月1日の吉女は社会でつまづいてしまい、不合格、2日目の吉女は、算数が思い通りにいかず不合格。午後の富士見で合格点をもらえたものの、第一志望の吉女に落ちたので、とても悲しくて、その日の夜は泣いていました。けれども、2日目の吉女で全力を出せたので、とてもすっきりしました。
全力を出すということの大切さを教えて下さった鼎の先生方、本当にありがとうございました。
Iさんのお母さまより
お姉ちゃんが頑張っているから、私も受験したいと、本人の意思で中学受験に挑むことを決定。
しかしなかなか踏み出せずにいた頃、2学年上の姉と一緒に鼎の遠足に参加した娘は、「○○はもう鼎の子だからねー」という、先生の何気ない一言に心決まり、4年生の12月に入塾しました。
早いうちから、「おねえと同じ吉祥女子に行きたい」と心が決まっていた娘は、2クラスへと上げていただきました。毎日の授業での先生との楽しいやりとりや、クラスメイトと過ごす時間。毎日が楽しく充実したいるようでした。しかし成績のほうは、本人の性格の雑さ、復習ノートや宿題の詰めの甘さが模試の結果にしっかりと反映されており、つまらないミスが多く、模試の後には必ず、これが取れていタラ、ここをこうしていレバと、タラレバ節が始まるのでした。
コロナ問題で先の見えない中、我が家では父親が単身赴任というさらに変化が。そんな中でも鼎ではコロナに負けず猛特訓。時間外でも自習させていただき、苦手な国語においては居残り演習もしてくださり、あっという間に受験間近となりました。
成績が合格圏に届いていない第一志望を受けるにあたって、大事になったのは第二志望選びでした。本人の希望は女子校。たくさんの学校の中から、校風も好きで、以前に文化祭に参加した時に在校生や先生と直接お話しし、とても好印象だったことから富士見に決めました。第一志望と同じくらい素晴らしい学校が控えているという安心感もあり、第一志望に思い切り挑戦させることになりました。
緊張の中に迎えた2日。試験を終え会場から出てきた娘は、やり切ったのでしょう、すがすがしい表情をしていました。しかし塾での自己採点がおわり、迎えに行くと、車に入るなり、「つまらないミスをしてしまった」と泣き崩れたのです。とれる問題を4問以上も落としてしまう痛恨のミス。もう合格は絶望的でした。娘も理解していたのでしょう。ただただ泣きじゃくる娘に、どう声をかけていいかわからず、「くやしいね」と一緒に涙し、寄り添うことしかできませんでした。
家族が同じ思いを胸に恵方巻を食べた後の合格発表。午後から受けた第二志望校算数1教科は合格。そして、第一志望校はやはり不合格でした。第一志望の合格は難しい。それは本人が一番よくわかっていた。それでもいろんな不安の中で、自分を信じて、第一志望校だけをめざして、2年間頑張ってきた。おねえと同じ学校へ行き、いつかおねえを抜かしてやりたいとも思っていた。
ただ悲しくて悔しくて、声にならない声で泣きました。涙の中にも、娘は両親に「二年間支えてくれてありがとう」と言ってきました。娘の精一杯の強がりと、心からの重いに、この二年間でずいぶんと成長していたことを知りました。
こうして娘の中学受験は幕を閉じました。 しばらくはふと見せる悲しげな表情に心が痛みましたが、徐々に「富士見でがんばるよ。セーラー服を着るのが楽しみ」と明るい笑顔を見せるようになった娘に、さらに大きな成長を感じます。
娘へ。人生は思い通りにならないことがたくさんあるけれど、先を明るくすすむ前には思い描いた未来がちゃんと拡がっているよ。大切なのはこれから。どこへ行くかではなくて、どうがんばるか。富士見での6年間、素敵な出会いを大切にして充実した学校生活を送ってね。